pepperのアプリ開発

伊藤 天輝

ef-4インターン生の伊藤です。

今回はインターン共同開発プロジェクトとしてpepperのアプリを2つ作ったのでそれについて投稿します。

 pepperとは

知らない人はいないと思いますが一応簡単な説明を。pepperはsoftbankが作っている人型ロボットでさまざまなセンサーが搭載されており、家庭ではもちろんビジネスでの利用もされています。Choregrapheというアプリを用いるとpepperに自作のコードを入れることができ、センサーを利用して複雑な動作もできるようになっています。

 アプリ① 勤怠管理

1つ目に作ったアプリは勤怠管理アプリです。人の顔を認識して出勤、退勤を記録して給料を計算するものです。給料の計算が複雑ということで開発しました。pepperはデフォルトで人の顔を覚えて判断する機能が備わっており始めは実装が簡単そうだと思っていましたがいろいろハプニングはありました…。やはりそこまで精度が高くないのか、ある一定の角度でpepperを見ないと認識してくれなかったり、眼鏡によって精度が大きく下がったりしました。結局、精度はあまり高くならずpepperにHTMLファイルを入れて間違えたらそこで正しい名前を送信する手段を取りました。そして、データベースは誰が何時に出勤、退勤したかをpepperから受け取り給料を計算して、リクエストしたらExcelファイルでデータを返します。

 アプリ② 受付管理

2つ目に作ったアプリは受付アプリです。受付アプリでは、来客時の対応をpepperにて行うため、来客者情報のSlackへの送信を行います。受付対応での来客者、用件の確認の手間を削減できるよう作成しました。用件や情報をタブレットにて選択、入力してもらい、それらの情報をAPIにてSlackへ送信、また同時にpepperへAPIを送信し、受付完了の旨をpepperが話す機能を作成しました。ただ、タブレットの操作性の悪さ、pepperの動作の不安定さなど、ハード面での問題もあり、IoTを扱う難しさを感じる結果となってしまいました。

 余談

最終的に完成はしませんでしたが個人的に社内でpepperにものを運ばせたら楽なのでは?と考えてpepper移動アプリを作ろうとしてみましたが断念しました。障害物が多い場所を移動させるのはやはり厳しいのでしょうか。社内のマップを入れることはできてもpepperが自分の位置をセンサーで把握することは難しそうです。〇〇cmのように具体的な長さで管理しようとしてもpepperの移動に誤差があるためいつかは障害物にぶつかってしまうと思われます。高度な位置把握機能か移動精度があれば実装できそうでしたね。

 pepperの今

アプリが完成してこれから役立つぞ!と思ったのも束の間。なんとpepperの調子が悪くなってしまいました…。最初は「足の調子が悪いです」程度だったのですが今となっては「エラーが13個あります」という状態で結局アプリはインストールできず自分のパソコンに残っている、というのが今回の企画のオチです。pepperは身をもって私たちに「トラブルが起きても冷静でいることの大切さ」を教えてくれたのです。いい経験をさせてくれたpepperに感謝。

いつかpepperが元気になってくれることを心から願っています。

伊藤 天輝 数理計算科学系 学士課程3年